グローバル化が進み、街中でも外国人観光客や海外出身の方を見かけることが当たり前になりました。企業活動においても、海外企業との取引や外国籍人材の採用など、外国語に触れる機会は年々増えています。
そのような中で、「英語を話せる人が増えているのだから、通訳は必要なくなるのでは?」「通訳アプリで対応できるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし実際には、通訳サービスの需要は今なお高く、多くの場面で活用されています。今回は、ビジネスシーンで通訳が必要とされる理由について考えてみたいと思います。
通訳が必要になるのはどんなとき?
「通訳」と聞くと、国際会議や海外首脳会談のような大規模なイベントをイメージする方も多いでしょう。
しかし、実際には、ビジネスの現場で通訳が活躍する場面はもっと身近なところにあります。
例えば、
- 海外からの来客との商談通訳
- 外国籍社員の研修や社内会議通訳
- 海外支社とのミーティング通訳
- 展示会やイベントでのアテンド・来場者対応
- 工場や製造現場での技術指導
など、企業活動のさまざまな場面で通訳が必要とされています。
特に近年は、訪日外国人の増加や外国籍人材の採用拡大により、「英語が話せる担当者がいれば十分」という状況ではなくなりつつあります。
英語ができる日本人は増えている。しかし…
学校教育の変化やオンライン学習の普及により、日本人の英語力は以前と比べて向上しています。
一方で、実際にビジネスの現場で十分なコミュニケーションができるレベルとなると、まだ課題も残っています。
英語スピーキングテスト「PROGOS」の調査では、グローバルビジネスで通用するとされるCEFR B2以上の英語スピーキング力を持つ日本人は約6%という結果が報告されています。
また、国際的な英語能力調査であるEF English Proficiency Indexでは、日本の英語力は依然として「低い」レベルに分類されています。
もちろん、英語を使える人材は着実に増えています。しかし、「日常会話ができる」と「商談や交渉、技術的な議論ができる」の間には大きな差があります。
ビジネスの現場では、
- 契約条件の確認
- 技術仕様の説明
- クレーム対応
- 人事評価面談
など、一つの言葉の解釈違いが大きな問題につながるケースも少なくありません。
そのため、英語人材が増えている現在でも、重要な場面では通訳を活用する企業が多いのです。
通訳アプリができること
近年はAI技術の進歩により、翻訳・通訳アプリの精度も大きく向上しました。
スマートフォン1台あれば、
- 道案内
- レストランでの注文
- ホテルでのチェックイン
- 簡単な質問や回答
など、海外旅行の際や日常的なコミュニケーションであれば、十分に対応できる場面も増えています。
また、多言語対応やリアルタイム翻訳機能も進化しており、海外旅行や訪日対応においては非常に便利なツールとなっています。
通訳アプリは、「言葉の壁を低くする」という点で、今後ますます重要な存在になるでしょう。
それでも人の通訳が必要な理由
では、AIや通訳アプリが進化しているにもかかわらず、なぜ人の通訳が必要なのでしょうか。
その理由は、コミュニケーションが単なる言葉の置き換えではないからです。
1. 相手の意図や背景を理解できる
人は言葉だけでなく、表情や声のトーン、文化的背景などから相手の真意を読み取っています。
例えば、日本語の
「前向きに検討します」
という表現は、場合によっては断りのニュアンスを含むことがあります。
こうした曖昧な表現や文化的なニュアンスは、AI翻訳や通訳アプリでは正確に伝えきれないことがあります。
2. 専門知識が求められる
製造業、医療、IT、法律などの分野では専門用語が数多く登場します。
単語を直訳するだけでは意味が通じず、業界知識を持った通訳者だからこそ正確なコミュニケーションが可能になるケースもあります。
3. 信頼関係の構築を支援できる
商談や交渉では、「何を話したか」だけでなく、「どのように伝えたか」も重要です。
経験豊富な通訳者は、双方の文化やビジネスマナーを理解したうえで、言葉だけでなく関係構築そのものをサポートします。
これはAIやアプリには難しい、人ならではの価値といえるでしょう。
通訳サービスの今後
AI翻訳や通訳アプリの進化によって、外国語コミュニケーションのハードルは確実に下がりました。
しかし、ビジネスの重要な意思決定や信頼関係の構築、専門性の高い議論においては、依然として人の通訳が果たす役割は大きなものがあります。
英語をはじめとした外国語が身近な時代だからこそ、通訳は、一部の企業だけが活用するものではなく、どの企業にも必要とされるサービスになると考えています。
そのような時代に合わせ、通訳 会社も変化していく必要があります。
カルテモの通訳が目指すもの
カルテモは、上記の状況に合わせた通訳サービスを提供しています。例えば、従来の通訳サービスでは、本番前の打ち合わせや、資料の提供が必須となることがありました。確かに万全のパフォーマンスのためには、打ち合わせや資料は重要ですが、すべての場面でそのような対応が必要とは限りません。急ぎ 通訳が必要になった、打ち合わせをしている時間が無い、そんな状況もあります。カルテモの通訳はお客様の要望に合わせて、通訳の実施前から柔軟に対応することで、現代のビジネスシーンに合わせた対応を行っています。
他にも通訳 料金の定価制を導入したり、通訳の提供時間の単位を細分化することで、お客様の状況に合わせた提案を行っております。
通訳を手軽に利用できる、そしてお客様に寄り添った提案を行う、これがカルテモの通訳の目指す姿です。
田中達大(マーケティング担当)
2020年カルテモ入社。翻訳コーディネーションを4年ほど担当し、現在は通訳・人材事業、営業、マーケティングを担当。前職は旅行会社にて中南米地域を扱う。中南米のほとんどの国を訪れたことが自慢。